T.K.そうです。元々はソフトウェアの競技でしたが、ハードウェアをやらせてくださいと先生に頼みました。その後は国産OSのコンテストに出たりもしましたが、そのコントローラーは今でも後輩たちが使ってくれているようです。こうして設計から製品化の流れを一通りやり切れたことが、学生時代の一番の経験ですね。試作で終わらずに「ちゃんと誰かが使えるものを作る」という感覚を学べたことが大きかったですね。
I.H.僕の研究領域はローランド ディー.ジー.の事業とは全然違っていて、製鉄に関わる分野でした。高温に熱された鋼をロールで板状に加工する熱間圧延というプロセスがあるのですが、表面の酸化が原因でキズができてしまう。その表面キズを防ぐにはどうしたらいいかということを研究していました。実験が1日1回しかできなくて、苦労しましたね。
I.H.鉄を1,000℃まで加熱するのに2時間、それを圧延加工して、観察できるまで冷却するのに3時間かかるので、ひたすら段取りと忍耐の連続でした。おかげで、スケジュール管理の大切さを体で覚えることができましたが(笑)。